ノウハウ
水面下の収益物件情報を手に入れる3つのテクニック!
2022.10.14
不動産投資をこれから始めようと検討中の方も、既に収益物件を所有している方も、物件の情報収集はどのように行われていますか?
多くの方は不動産投資ポータルサイト(楽〇さんや健〇家さんなど)に登録し、掲載されている物件を眺めたり、業者からの提案を待ったり、既に取引のある不動産業者から情報を得たりされているかと思います。
そしてその中でも出来れば「水面下」と言われる未公開の情報を求めていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな「水面下」の収益物件情報を手に入れるための3つのテクニックをご紹介したいと思います。
はじめに、収益物件を探している方の多くは、安くて、立地も良くて、利回りも良くて、売却もしやすい、いわゆる「好条件」の物件を出来れば手に入れたいと考えるかと思います。
そう考えるのは当然ですが、そのような「好条件」の物件には巡り合えないことがほとんどです。
なぜなら、そのような「好条件」の物件はネットや広告に掲載されることはほぼなく(一部例外はあります)、不動産業者が買ってくれそうなお客様に直接情報を流し、その段階で決まってしまうことが多いからです。
不動産業者が物件を仕入れる方法はいくつかあり、所有する物件や土地を売りたい人(売り手)から直接仕入れる方法や同業者である不動産業者からまだ市場に出ていない物件や土地を紹介され、仕入れる方法など様々です。
どのルートで仕入れたかはさておき、いずれにしても仕入れた後にはまず先に自社のお客様にご紹介をします。当然、優先度は「すぐに買えそうなお客様」です。
不動産業者によってこの「すぐに買えそうなお客様」の定義は様々だと思いますが、例えば属性が良い、現金でも買える、高確率で融資が出そう、探しているエリアや利回りにマッチする等々があげられるかと思います。
このように「すぐに買えそうなお客様」にご紹介した結果、その時点で決まってしまうことも少なくありません。
次に「条件次第では買ってくれそうなお客様」や「取引のある仲介会社」などに情報を流します。ここまでがいわゆる「水面下」での動きになります。
それでもなかなか決まらない…と言った場合にはネットや広告に掲載し、集客を行うという流れになります。
少しでも良い条件の物件を探したい=「水面下」の物件が良いと言われる理由がここにあります。
もちろんこれはあくまで一例です。
仕入れた物件情報をすぐにネットや広告に掲載するケースも当然ありますし、条件は良いけど強気の価格設定をしていたがために売れ残り、時が経って価格が下がった物件(つまりは好条件で価格面も良しな掘り出し物!)などが掲載されていることもあります。
繰り返しになりますが「例外」もあるとご理解ください。
それでは、「水面下」の収益物件情報を手に入れるテクニックについて、どのようなことに気と付けるべきかと合わせてご紹介したいと思います。
水面下で動く、好条件の収益物件情報を手に入れるための最初のポイントは自身の購入条件を明確にし、さらにそれをきちんと不動産業者に伝えておくことです。
購入条件の中にはエリアや利回り、新築か中古か、一棟アパートか区分か、駅からの距離、価格などももちろん含まれます。
不動産投資をするにあたり「自分なりの目線を持つことが大切」と耳にしたことがある方も多いかと思いますが、まさにその自分の目線=購入条件を明確にしておく必要があります。
余談になりますが、この購入条件で「新築アパート、利回り10%以上、積算100%オーバー、新宿駅徒歩5分」などの“超好条件”を並べている方を時折見かけますが、これはNGです。
なぜなら、このような超好条件の物件は存在しないからです。
それこそ水面下で情報が上がってきた時点で業者が買い取り、利益を乗せて自社のお客様に再販売するでしょう。
つまり、購入条件はぼんやりした内容でもいけませんが、条件を絞りすぎても意味がありません。
もし購入条件で迷われている場合は不動産投資の基本となる3つの力「収益力、積算力(資産力)、稼働力」のうち、2つを自分の目線として持つことをお勧めいたします。
例えば、収益力と積算力に特化した物件を選択し、稼働力を捨てた場合、「利回り◎%以上、積算◎%以上」が条件となり、それに合致する物件があった場合はたとえ駅から徒歩20分かかる物件であっても買い、ということになります。(当然、その他様々な面を精査して判断することにはなりますが)
このように自分なりの目線=購入条件を不動産業者に伝えておくことで、それに当てはまる物件が出てきた際には「この物件は利回り◎%以上で積算◎%以上だから、Aさんにまず紹介してみよう!」となるわけです。
そして自身の属性や自己資金なども伝えておくと尚良いでしょう。
プロフィールシート(属性表)を用意しておき、必要に応じて購入条件と合わせて不動産業者に渡せるように準備をしておきましょう。
収益物件を購入するにあたり、多くの方が金融機関から融資を受けての購入になるかと思います。
その際、不動産業者に提携する金融機関を紹介してもらうケースもあるかと思いますが、事前に何社か自分で金融機関に打診しておくことも非常に重要です。
前述のとおり、水面下の収益物件は「すぐに買えそうなお客様」から優先的に紹介されます。
そのため、事前に金融機関から◎億円までなら融資できます等といった回答が得られていれば、不動産業者も「このお客様は融資◎億まで枠があるし、購入条件とも合致しているこの物件なら買ってくれそうだ!」と考え、早めに紹介してくれるでしょう。
過去に取引がある金融機関や融資を打診した際の条件(期間や金利など)を伝えておくことも有効です。
金融機関も自分で開拓し、何社か事前審査も受けており、さらに◎億円まで融資が受けられそうだ!となればかなり本気度が伝わりますし、不動産業者の印象にも残りやすく、さらに良い条件の物件を紹介してくれる可能性も高くなります。
水面下の収益物件情報を手に入れるための最後のテクニックは購入する意思、行動を不動産業者に見せることです。
当たり前のことと思われがちですが、最後のこのポイントが非常に重要です。
不動産投資ポータルサイトなどに登録したり、不動産業者が発信するメルマガに登録したり、セミナーに参加したり、そういった「行動」も当然それにあたりますが、それは多くのお客様が行っていることであり、これだけでは不動産業者が「よし!良い物件があるからAさんに紹介しよう!」とはなりません。
それでは、具体的に購入する意思、行動を見せるとはどういうことか。
それは、購入条件に合う物件があったらあなたから買うから、とにかく紹介してほしいと意思を伝えたうえで、その通りの物件に出会った際には買付を入れることです。
ここで重要なのは、「購入条件に当てはまる物件」という部分です。
自分なりの目線を明確にし、事前に伝えておくことが大切ということは先ほどもお伝えしましたが、不動産業者はプロの目線から見て「この物件ならAさんの条件に合うぞ!」ということで紹介します。
ところが、事前に伝えていた目線“以外”の部分で「やっぱりエリアが…」「立地は良いけど利回りが…」「賃貸需要が…」など様々な理由を並べて見送りにする=自身の行動に“矛盾”が生じてしまうと、不動産業者も「すぐにでも買えそうなお客様」ではなく「買えない(買わない)お客様」と認識してしまい、良い物件を紹介しようと思わなくなります。
もちろん、紹介された物件に闇雲に買付を入れるということではなく、もし本当に自身の購入条件にあっていないと判断したなら、その理由をはっきりと伝えることも必要です。
このように、紹介された物件に対して買付を入れるといった行動で購入意思を示していると、不動産業者との信頼関係も構築されていきますし、「うちではちょっと扱えない物件があるのですが、Aさんの条件には合うからどうですか?」といった、まさに「水面下」の収益物件情報を手に入れることが出来るようになります。
一番やってはいけないことは「条件に合えばすぐに購入します!」と言いつつ理由を付けては買わない(買う行動を示さない)ことです。
資料を取り寄せたまま無視する、連絡を返さないといった行動もNGです。少々面倒かもしれませんが、本当に水面下で動く好条件の収益物件情報を手に入れたいのであれば、不動産業者を味方につけ、コミュニケーションを取りながら信頼関係を構築していくことが意外と近道だったりするのです。
いかがでしたか?今回は水面下の収益物件情報を手に入れるための「購入条件を明確にする」「融資の事前審査(打診)をする」「購入する意思・行動を見せる」という3つのテクニックをご紹介しました。
当然、水面下の収益物件情報が全て良い物件であるとは限りませんし、あなたにとって悪い物件でも別の方にとっては最良の物件になったりします。
そして公開されている表の物件情報が全て悪い物件かというと、そういうわけでもありません。
それについてはまた今度お伝えしたいと思います!